オンライングループディスカッションの対策とマナー

「オンライングループディスカッションってどこに気を付けたら良いの?」

ここ数年で、就活のオンライン化が進み、苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、オンライングループディスカッションの注意するポイントやマナーについてまとめて解説します。

 

オンライングループディスカッションとは

グループディスカッションは、与えられたテーマに対してグループで話し合い、チームとしてベストな結論を導くまでの過程を評価する選考のことです。

個人の能力だけでなく、チームにどれだけ貢献できているか、ディスカッションしやすい雰囲気作りをしているかどうかも重要視されます。

グループディスカッションの基礎についてはこちらの記事をご覧ください。

対面のグループディスカッションとの違いとは

オンラインでは、従来と基本的には同じ内容をWeb会議ツールを利用して行います。

対面との違いや注意点はこちらになります。

・シンキングタイムについて

会社にもよりますが、従来のグループディスカッションと違いテーマについて個人で考える時間が与えられないケースがあります。その場合、すぐにディスカッションを開始するので注意しましょう。

・人数と時間について

オンラインではやや規模が小さく設定されており、3人~5人で30分前後です。

その分、役割や発言の回数も増える場合があります。

・服装について

オンラインでは、企業が私服可と設定する場合もありますが、ビジネスカジュアルを意識した襟付きの服を着用する方が好ましいでしょう。

 

注意点はいくつかありますが、企業の担当者も会議に加わるので近距離で表情や発言が見えやすく、皆が平等に評価してもらえるといったメリットもあります。

 

オンライングループディスカッションでの評価基準・ポイントとは

グループディスカッションの目的は、意見交換によってテーマに沿った最善の結論をチームで導き出すことです。

企業側が評価するポイントは、個別面談では判断しにくい個人の能力と、対人スキルです。

 

・個人スキル

論理的思考力

発想力

知識力(時事や一般常識の程度)

・対人スキル

説明力

理解力

傾聴力

非言語的コミュニケーション(表情、身振り手振り、声のトーン)

 

特に評価されるのが協調性や、グループの中での立ち振る舞いです。

 

・協調性

オンラインでは、対面と比較して個人の主張が強くなる傾向があります。実際に目の前に相手がいないので、他者への想像力や配慮が欠けてしまうことが原因でしょう。

その分、周囲への気遣いが上手な人や意見をまとめられる人は、好印象に残りやすくなります。

 

・グループ内での立ち位置

どんな役割でチームに貢献しているかという視点でみられているので、役割をきちんと遂行することも大切です。役割の中で評価の優劣はありません。

論理的に複数の意見をまとめることや、グループの盛り上げ役など、積極的に気配りを行うことでチームに貢献できるでしょう。

 

オンライングループディスカッションの事前準備・マナー

スムーズにオンライングループディスカッションを受けるために必要な準備やマナーをご紹介します。

 

・通信環境

参加する場所のインターネット回線速度など通信環境が整っているか事前に確認しましょう。特に、音声トラブルは起こりやすいので注意が必要です。マイクの音が途切れたり、音量が適切かどうか見直すことで、トラブルを未然に防ぐことができます。

 

・会議ツールの設定

企業で使うWeb会議ツールを事前に把握し、設定を済ませて使い方に慣れておくことが必要です。特に、ミュートや画面共有機能は頻繁に使うものなので、戸惑うことのないよう確認しておきましょう。

 

・参加場所の環境

部屋の背景は、映り込みがない方が好ましいので事前に整えましょう。

カメラ映りは暗くなりやすいので、ライトの場所を変えて表情が見えやすいようにします。

また、スマホやインターホンなどグループディスカッション中に通知音が鳴りそうなものは、事前にオフにするなど対策しましょう。

生活音にも注意が必要です。マイクの準備をしても騒音が大きいと聞き取りにくく、良いイメージに繋がりません。雑音の少ない落ち着いた場所から参加できるようにしてください。

・メンバーの把握

オンラインでは、アイスブレイクの時間が設けられない場合、メンバーの人柄や雰囲気を十分に知ることができないまま、ディスカッションが始まります。

自己紹介は、20秒程度にまとめて伝えられるよう準備をしましょう。

メンバーの名前と特徴をメモに記録し、会議の発言の際は必ず名前を呼んで、誰に対して話しているのか明確にします。

 

・癖に注意する

自宅で受ける人も多いので従来より比較的リラックスした状態であることを意識してください。腕組みや肘をついたり、背もたれに寄りかかるなどの癖に注意しましょう。

 

・聴く姿勢

人の話を聴く時の姿勢も注目されています。

自分と異なる意見でも、すぐに否定せずに一度相手の意見を飲み込むことが大事です。

賛同する意見に対しては、うなづきや「そうですね」といった受け答えがあると、相手に伝わりやすいでしょう。オンラインではそうしたコミュニケーションがますます求められるのでディカッションが活発になるような心地良い雰囲気を心がけると好印象につながります。

 

オンライングループディスカッションでうまくいくコツ

オンライングループディスカッションの基本的な事前準備やマナーに注意しつつ、スムーズに進行できるようなコツを学びましょう。

 

・ルールを決める

発言の順番や長さなどは、始めにルールを決めましょう。

話す人に偏りが出るといったリスクを避けるため、発言する際は挙手制にするなど、あらかじめ決めておくと公平に進みます。

 

また、企業側から指定がない場合は、ファシリテーターを必ず決めましょう。

オンライン上では、お互いに話し出す雰囲気や表情が読み取りにくい場合があります。皆が遠慮して沈黙の時間が長くなるほど、チーム全体の評価が下がってしまいます。

この状況を防ぐために、会議をスムーズに進行する役目が必要となります。

 

・リアクション(表情・声量・目線)

オンラインでは、いつもよりもオーバーリアクションを意識する方がちょうど良いです。

はっきりと大きく話すことを心がけることや声のスピードにも注意が必要です。

相手の立場になって、普段よりもゆっくりと話すことを意識しましょう。

目線にも注意してください。話している人にきちんと視線を向けるには、カメラを見るように心がけましょう。自分が発言する際は、メモを見ながらだと下を向きがちです。

画面正面ではなくカメラ越しの相手に目を合わせる気持ちでいることが大切です。

 

・画面共有などのツールを使う

企業のルールやテーマによっては、書記が代表として意見や結論をまとめる場合があります。その場合は、参加者のチャット内容やスクリーンの情報を箇条書きでまとめたり、見やすい図にするなどの工夫が必要となります。

オンラインになったことで、文章力やWeb上での情報共有のスキルをアピールできるので進んで書記役を引き受けましょう。

自分が書記でなくても、書記役がまとめやすいように話し方を変えたり、チャットで要点を送ると好印象です。

事前に友人とオンラインで練習をして、ツールの使い方に慣れておくと安心できるでしょう。

 

オンライングループディスカッションでのトラブルの対処法

 

・役割が決まらないとき

従来のディスカッションでも同じことがいえますが、オンラインでは遠慮しあい、役割分担がスムーズに決まらないことも少なくありません。

立候補者がいないときは、率先して役割を引き受ける姿勢を持ちましょう。

 

・オンライン環境で不具合が起こったとき

音声や画面の乱れやフリーズが発生した場合は、速やかにチャットで問題を報告し主催者に指示を仰ぎます。他の参加者にトラブルが起こった場合も冷静な対応を心掛けましょう。

ディスカッション開始前に、不具合が出た時の報告や進行について確認しておくのも大事です。

 

さいごに

 

オンライングループディスカッションは、従来の評価基準に加えて、事前準備やマナーが大切だといえます。特に通信環境や参加場所の状態などは、途中で改善しにくいので万全の態勢で臨みましょう。

評価のポイントは対面と基本的には同じですが、オンラインの特徴や注意点を踏まえていれば、好印象に残りやすくなります。

実際に練習してみることで気付くことがあるので、オンライン環境に慣れるためにも場数を踏んで本番を迎えてください。